メキシコのテック産業は今:ニアショアリング、AI導入、デジタルインフラ整備が拓く未来
- Panorama Advisors Insights
- Nov 13
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メキシコのテクノロジー産業は、かつてないスピードで変革を遂げている。その原動力となっているのが、ニアショアリングの加速、人工知能(AI)の普及開始、そして政府主導のデジタルインフラ整備だ。これらの動きが重なり、メキシコはラテンアメリカにおける技術成長の中核へと変貌しつつある。
ニアショアリングで生まれる新たな需要
米国企業が製造やIT業務をアジアから中南米へとシフトする「ニアショアリング」が、メキシコのテック産業を大きく押し上げている。地理的近さ、タイムゾーンの一致、米国との貿易協定(USMCA)などの利点が評価され、**ソフトウェア開発やBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)**の需要が拡大中だ。
その結果、グアダラハラ、モンテレイ、メキシコシティといった都市に、テック系スタートアップや外資企業の拠点が急増。これにより、高度IT人材の需要も急激に高まりつつある。
AI導入はまだ初期段階だが、成長性あり一方で、AIの導入はまだ発展途上にある。製造業では既に予知保全や自動化に活用され始めているが、一般企業や公共部門でのAI活用はこれからといった状況だ。
ただし、チャットボット、画像認識、自然言語処理など、用途別に小規模な導入事例は増えており、今後5年でAI市場は大きく拡大すると予測されている。特に教育、金融、医療分野でのAI活用が期待されている。
政府の取り組みと課題:インフラと人材
メキシコ政府は、地方都市へのブロードバンド網の拡充、5Gインフラ整備、デジタルスキル育成プログラムに注力している。これは「デジタル包摂」を実現し、都市部と地方の格差を縮小する狙いがある。
しかし、最大の課題は人材不足だ。IT系の教育機関は増えているものの、現場が求めるスキルとのギャップは依然として大きい。特にクラウド、AI、データ分析といった分野の専門人材は慢性的に不足している。
この人材ギャップを埋めるには、教育機関と産業界の連携強化や、外国人技術者の受け入れ促進など、より実践的で柔軟なアプローチが求められる。
メキシコのテック産業は今、まさに転換点に立っている。ニアショアリングがもたらす外需、AIとインフラの成長、そして政府の支援策。これらをチャンスとして活かせるかどうかが、次の10年の成長を左右するだろう。








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